導入ガイド
あわしろ いくや
ikuya@openoffice.org
可知 豊(catch)
catch@openoffice.org

For Linux and Solaris

OpenOffice.org 日本ユーザー会
http://ja.openoffice.org/
Public Documentation License Notice
The contents of this Documentation are subject to the Public Documentation License Version 1.0 (the "License"); you may only use this Documentation if you comply with the terms of this License. A copy of the License is available at http://www.openoffice.org/licenses/PDL.html.
The Initial Writer of the Original Documentation is AWASHIRO Ikuya and KACHI Yutaka. Copyright (C) 2003. All Rights Reserved. (Initial Writer contact(s): ikuya@openoffice.org, catch@openoffice.org).
最新版/関連ファイル
このガイドの最新版、PDF変換前の原版、作成したサンプル、使用したイラストなどは、次のサイトで入手できます。
OpenOffice.org 1.1 活用ページ (for Windows) http://oooug.jp/1.1/katsuyou/
OpenOffice.org 1.1 Support Page (for Linux/Solaris) http://desktop.good-day.net/ooo11/

さらに理解を深めるために
Step 3の説明では足りないという方は、可知豊さんによる「OpenOffice.org オープンマニュアル」をご覧ください。
Writer, Calc, Impress, Drawのさらに詳細かつわかりやすい解説が掲載されています。
OpenOffice.org オープンマニュアルは次のサイトで入手可能です。
http://oooug.jp/start/#question
はじめに
このガイドは、OpenOffice.org(オープンオフィス ドット オルグ)というソフトウェアについて、導入と使い方について簡単に解説したものです。
ビジネスやデスクワークでは、ワープロソフトや表計算ソフトといったアプリケーションをよく使います。最近では、簡単なイラストを描いたり、会議の発表でスライドを表示するのにパソコンを使うことも増えてきました。このOpenOffice.orgには、そのために必要な機能が、ほとんど全て入っています。
その上、OpenOffice.orgは、誰でも自由に無料で使えます。
せっかく自由に無料で使えるソフトウェアなので、手頃な説明書も自由に無料で使えるようにしたいと考えて、このガイドを作りました。
このガイドは、次のように大きく4つのステップに分かれています。
Step1:OpenOffice.orgの特徴と位置づけ・基本機能を紹介します
Step2:インストール方法です。OpenOffice.orgを使えるようにします
Step3:OpenOffice.orgの簡単な操作方法を説明します
Step 4 :OpenOffice.orgを使いこなすためのテクニックを紹介します
このガイドはカタログの代わりに使えます。また、OpenOffice.orgを手に入れた時のインストール説明書として使ってもいいでしょう。さらに、本格的に使う前の入門書にもなります。
このガイドは、コピーするのも配布するのも自分なりに改訂するのも自由です。
もしかすると、あなたが手に取ったこのガイドは、すでに多くの方の手を経て、よりよい物に改訂されているかも知れません。もしも、あなたがさらに改訂するなら、元の作者の名前をどこかに残すようにして下さい。あとはまた、自由に読んだり、コピーしたり、配布してください。誰でも自由に使えるOpenOffice.orgを使い始めるのに、このガイドが少しでもお役に立てば幸いです。

目次
Step 1:OpenOffice.orgを知ろう1
1.1 OpenOffice.orgが新しくなりました1
1.1.1 OpenOffice.org で変わったところ1
1.1.2 OpenOffice.org 1.1 で判明している不具合2
1.2 OpenOffice.org とは?3
1.2.1 OpenOffice.orgの概要3
1.2.2 OpenOffice.orgの機能4
1.2.3 OpenOffice.org の動作環境5
1.2.4 OpenOffice.org の歴史6
1.2.5 OpenOffice.org のライセンス7
Step 2:使えるようにしよう8
2.1 インストールの前に8
2.1.1 ハードウェアの推奨スペック8
2.1.2 Java VM8
2.2 OpenOffice.org を入手する9
2.3 インストール方法を選択する9
2.4 シングルユーザーインストール10
2.5 マルチユーザーインストール14
2.5.1 共通インストール14
2.5.2 個別インストール18
2.6 Debian GNU/Linuxでのインストール21
2.7 アンインストール22
2.7.1 インストールプログラムを使用した場合22
2.7.2 Debian GNU/Linuxの場合22
Step 3:基本的な使い方23
3.1 文書ドキュメント(OpenOffice.org Writer)を使う23
3.1.1 WriterとDraw23
3.1.2 初期設定23
3.1.3 文章入力25
3.1.4 装飾26
3.1.5 図の挿入26
3.1.6 リスト作成28
3.1.7 表を作成する29
3.2 表計算ドキュメント(OpenOffice.org Calc)を使う32
3.2.1 Calc32
3.2.2 基本的な表計算の使用方法32
3.2.3 日付の入力33
3.2.4 オートフィル33
3.2.5 数字を打ち込む34
3.2.6 合計を求める35
3.2.7 関数を使う36
3.2.8 表の装飾38
3.2.9 グラフ作成39
3.3 図形描画(OpenOffice.org Draw)を使う42
3.3.1 DrawとWriter42
3.3.2 はがきサイズ42
3.3.3 初期設定43
3.3.4 グラデーション43
3.3.5 フォントワーク44
3.3.6 図の挿入46
3.3.7 表の埋め込み47
3.4 プレゼンテーション(OpenOffice.org Impress)を使う49
3.4.1 Impress49
3.4.2 作業モード49
3.4.3 準備51
3.4.4 表紙54
3.4.5 目次 55
3.4.6 内容56
3.4.7 効果56
3.4.8 スライドショー57
3.4.9 印刷57
Step 4:より便利に使いこなそう58
4.1 オプション設定58
4.1.1 オプションを設定する58
4.1.2 オートコレクト64
4.2 新機能の使い方65
4.2.1 ファイルフォーマット65
4.2.2 その他の新機能66
4.3 文書ドキュメント(OpenOffice.org Writer)関連68
4.3.1 縦書き68
4.3.2 縦中横69
4.3.3 原稿用紙70
4.3.4 禁則処理の挙動71
4.3.5 均等割り付け75
4.3.6 縦置きと横置きの混在ページ77
4.3.7 Microsoft Wordとスペースの違い79
4.4 表計算ドキュメント(OpenOffice.org Calc)関連80
4.4.1 セル内の改行80
4.4.2 数値の区切り80
4.4.3 セルの絶対指定80
4.4.4 表(シート名)とセルの区切り81
4.4.5 セルの確定後の移動位置81
4.4.6 セル内縦書き81
4.4.7 全角数字を数字として認識する82
4.5 その他82
4.5.1 標準テンプレート82
4.5.2 Java VMを後からインストール/変更する88
4.5.3 HTMLの読み込み89
4.5.4 オートコンプリート90
4.5.5 ギャラリ90
4.5.6 プリンタの管理(spadmin)91
4.5.7 kinput2との相性問題91
4.5.8 XML関連機能のインストール92

まずはOpenOffice.orgのことを知りましょう。
ここでは、このソフトウェアの特徴と機能を解説します。
OpenOffice.orgは、ワープロや表計算ソフトをセットにしたオフィスソフトです。誰でも自由に無料で使えます。ありふれた道具であると同時に、ちょっと変わった存在でもあるのです。
OpenOffice.org 1.1がいよいよ登場です。使う前に変更点をおさらいしておきましょう。
次の一覧は、主なOpenOffice.org 1.1の新機能と改善されたポイントです。便利な機能もたくさん追加されています。でも、基本的な操作は同じです。
フォント置換設定をしなくても文字化けしなくなりました
禁則処理が正常に動作します
表計算のシート名に日本語が使えるようになりました
新しいファイル形式の書き出しに対応しました(PDF, Flash, XHTMLなど)
Microsoft Officeとのファイル互換性が向上しました
アクセシビリティ機能が追加されました
マクロ記録機能が追加されました
タイ語, ヒンズー語, アラビア語, チェコ語, スロバキア語など、より多くの言語に対応しました
高品位な英文フォント、Bitstream Vera Font 3書体が添付されるようになりました

前のバージョンは、禁則処理に問題があるなど、日本語をサポートしているとは言い難いものでした。しかし、1.1からはCJK(日本語・中国語繁体字・中国語簡体字・韓国語の総称です)はもちろん、タイ語・アラビア語・ヒンズー語といった右から左に書く言語に対応して、より多くの言語で使えるようになりました。
禁則処理が正しく機能します
より多くのファイルフォーマットに対応したのも1.1の特徴です。PDFでの出力が可能になりました。このガイドも、OpenOffice.orgで作成して、PDFに出力しています。
また、Flashへの出力が可能になったので、プレゼンテーションに役立つことでしょう。
新たに対応したばかりではなく、OpenOffice.orgのウリであるMicrosoft Officeファイル(Word, Excel, PowerPoint)との互換性が向上されているのも大きなポイントです。手元にあるWord, Excel, PowerPointのファイルを読み込ませてみれば、一目瞭然です。
表計算では、シート名に日本語を使えるようになったり、縦書きのセルが作れるなど細かな改善も盛り込まれています。

縦書きのセルが作成可能になりました

シート名に日本語が使えるようになりました
現在、次のような問題点が見つかっています。
他にもありますが、代表的なものは、
シート名に()(括弧)などの記号が使用できません
一部古いフォントは使用できません
OpenOffice.org ダイアログでファイルの種類のバージョンが"OpenOffice.org 6.0"と表示されます
フォントの設定によっては、ボールド(太字)やイタリック(斜体)が効かないことがあります
では、OpenOffice.orgがどんなソフトウェアなのか、もう少し詳しく説明しましょう。
すぐに使いたいという方は、次のステップに進んでください。
でも、あとでじっくり読んでくださいね。
OpenOffice.orgはオープンソースでマルチプラットフォームなオフィスソフトです。Microsoft Officeとファイルの互換性があります。
特徴
・誰でも自由かつ無料で使える → オープンソースライセンスで公開
・オフィスワークに必要な多数の機能を装備
・Microsoft Officeとファイル互換がある
・Linuxだけでなく、Windows, Solaris, FreeBSDなどいろいろなプラットフォームで動作する
機能
・ワードプロセッサ
・スプレッドシート(表計算)
・プレゼンテーション
・図形描画
・数式エディタ
・HTMLエディタ
・データベース接続機能
これらの特徴の中で一番重要なのは、これが「オープンソース」で開発されているということでしょう。多機能なのも、自由かつ無料で使えるのも、これと大いに関係があります。
OpenOffice.orgは「オープンソース」という開発スタイルを取っており、LGPL/SISSLというライセンスのもとで、Sun Microsystemsを中心に世界各地のプログラマ達が日々改良を進めています。その成果は誰でもフリー(自由かつ無料)で使うことが出来ます。再配布等も自由です。用途に制限もありません。
Sun Microsystems社製オフィスソフト、StarSuiteと基本的には同じものであり、OpenOffice.orgで搭載/公開できない機能やテンプレート、サポートを付加したものです。
OpenOffice.orgは、オフィスワークに必要なツールを集めたソフトです。「オフィスソフト」とか「オフィススイート」と呼ばれています。Windows PCを買うと、Microsoft Officeが付いてきますが、あれと同じように使えます。Microsoft Officeのファイルをそのまま読み書きできますし、操作方法も似ています。

これは、ワープロ機能の画面です。
文書を作成して、それに表やイラストを入れるなんてことが簡単にできます。

こちらは表計算機能の画面です。
計算をしたら、それを簡単にグラフ化できます。

こちらは、プレゼンテーション機能の画面です。
会議の発表でスライドとして使えます。
この他に、図形描画機能・HTMLエディタ・数式エディタ・データベース接続機能がセットになっています。メールソフトやスケジュール管理ソフトは、ありません。データベースソフトも付いていません。でも、それらには、オープンソースで手頃なツールがありますから、そちらを使うと良いでしょう。
Linux
Linux Kernel version 2.2.13 以上
glibc2 version 2.2.0 以上
Pentium 互換CPU
64 MB RAM
300 MB 以上の空きハードディスクスペース(ただし、日本語を含むCJKでは350MB以上必要です)
800x600 ピクセル以上の解像度と256色以上のX Server
Window Manager(GNOME 2.xが望ましい)
Sun Microsystems社製Java VM JRE (1.4.1_01以上) ただし、必ずしも必要ではありません
Solaris Sparc
Solaris 8 以上
Solaris 8 の場合は108434-04, 108773-13, 108435-04 (64 bitの場合のみ), 109147-14 以降が適用されていること
UltraSparc-I 以上 または互換 CPU
128 MB RAM
300 MB 以上の空きハードディスクスペース(ただし、日本語を含むCJKでは350MB以上必要です)
800x600 ピクセル以上の解像度と256色以上のX Server
Sun Microsystems社製Java VM JRE (1.4.1_01以上) ただし、必ずしも必要ではありません

独StarDivision社が発売していたオフィスソフト、StarOfficeがOpenOffice.orgの元になっています。1999年8月に米Sun Microsystems社がこの会社を買収し、StarOfficeがSunのソフトになりました。日本にはすでにStarOfficeというソフトが存在したので、商標の関係からStarOfficeという名前は使えません。
そして2000年7月、このStarOfficeをオープンソース化しました。これがOpenOffice.orgです。StarOfficeの日本語版(StarSuiteという名前になりました)と日本語の扱えるOpenOffice.orgのリリースは非常に手間取りましたが、2002年5月にOpenOffice.org 1.0が、同月StarSuite 6.0が発表されました。
2002年10月に、OpenOffice.org 1.1の開発バージョンであるOpenOffice.org 643がリリースされ、1.1がどのような発展を遂げるのか明らかになりました。翌月、643の一部不具合を解消した643Cがリリースされました。643は内部バージョンであり、当時はまだ次のバージョンが"1.1"と決まる前だったので、そのままの名で呼ばれたのです。
2003年3月、ついにOpenOffice.org 1.1 Beta1がリリースされました。
5月にはBeta 2が、7月にはRelease Candidate(リリース候補)がリリースされ、Release Candidate2/3/4/5を経て、 RC5が1.1正式版として10月にリリースされました。
StarOffice
StarDivision社
Sun Microsystems社
1998-8
StarOffice 5.2
2002-5
OpenOffice.org 1.0
StarSuite 6.0
Sun Microsystems社
2002-7
1.0.1
2003-1
1.0.2
日本語版はスキップ
2003-4
1.0.3
2002-10
643
2002-11
643c
2003-3
1.1beta1
2003-5
1.1beta2
2003-7
1.1rc1/rc2
2003-9
1.1rc4/5
2003-10
1.1
2003-8
1.1rc3
OpenOffice.orgのバージョン履歴と登場時期
OpenOffice.orgは、LGPL(GNU Lesser General Public License)とSISSL(Sun Industory Standard Source License)という2つのライセンス(デュアルライセンス)で提供されています。これは、(再)配布はLGPLかSISSLかその両方のライセンスで行いなさい、ということを示しています。
LGPL/SISSLの詳しい解説はここでは行いませんが、一般的なユーザーは、次の点を知っておけばいいでしょう。
再配布は自由に行ってよい。その際、無料である必要はない(対価を取ってもかまわない)。誰かに許可を取る必要もない
ただし、ソースコードと一緒に再配布するのが望ましい
用途は個人/業務を問わず無制限で、何に使ってもよい
1つのOpenOffice.orgを何台のコンピュータにインストールしてもよい
サポートも補償もないので、自己責任で使用する
要するに、自己責任であればどのように使ってもいいということです。ソースコードをいじるとなったらいろいろと禁止事項が増えます。
詳しくは一度ライセンスの和訳を読んでみてください。
LGPLの非公式な和訳 http://www.gnu.org/copyleft/lesser.ja.html
SISSLの非公式な和訳 http://oooug.jp/mirror/sissl_ja_01.html
オープンソースとライセンスの解説 http://www.catch.jp/openoffice/copyright.htm


続いては、インストール方法の解説です。いわゆるセットアップですね。
これが終われば、OpenOffice.orgが使えるようになります。
手順は、普通のアプリケーションと同じです。
操作説明に従って、進んでください。
OpenOffice.orgの動作環境は1.2.3に書きましたが、必要最低限のスペックでは快適に使用できません。OSによって快適なスペックは若干異なりますが、だいたい
Intel Pentium II 300MHzかあるいは同等の互換CPU以上(Intel), UltraSparc IIi 300MHzかあるいは同等の互換CPU以上(Sparc)
10GBクラスのハードディスク
256MB以上のメモリ
1024x768 ピクセル以上の解像度。65536色以上のグラフィック
このくらいあれば快適に動くものと思われます。
OpenOffice.orgの動作そのものにJava VMは必要ありませんが、あるとOpenOffice.orgの機能が全て使えるようになります。例えば、アクセシビリティ機能の一部はJava VMがないと使えません。
2004年2月上旬現在、Java VMの最新安定バージョンは1.4.2_03です。
Solaris版では、Solaris 8, 9 とも標準で Java VM は含まれますが、それぞれ1.3, 1.4.0とバージョンが古いので、標準のJava VM を更新するか、新しいバージョンのJava VMを別のディレクトリにインストールすることをお勧めします。
http://java.sun.com/j2se/1.4.2/ja/から指示に従ってダウンロードしてください。JREとSDKがありますが、使う分にはJREをダウンロードすればいいでしょう。ビルドするなら、SDKが必要です。
なお、Java VMはOpenOffice.orgのインストール中にインストールすることもできますし、あとからインストールすることもできます。
当然ですが、OpenOffice.orgを入手しなければインストールできません。
多くのパソコン雑誌が、付録CD-ROM/DVD-ROMにOpenOffice.orgを収録するようになりました。まず、それを確認してみてください。
もしも見つからない場合は、インターネットの次のサイトからダウンロードしてください。
OpenOffice.org日本ユーザー会 http://ja.openoffice.org/
OpenOffice.org独自ビルドプロジェクト http://waooo.sourceforge.jp/
また、インストールする前に、tarコマンドなどでOpenOffice.orgを解凍しておいてください。
例 Linux版:
hoge@localhost:~$ tar xzvf Ooo_1.1.1_LinuxIntel_install_ja.tar.gz
例 Solaris版
hoge@localhost:~$ gzip -dc Ooo_1.1.1_SolarisSparcl_install_ja.tar.gz | tar xvf -
OpenOffice.orgのインストールには、2つの種類があります。「シングルユーザーインストール」と「マルチユーザーインストール」です。
次の場合には、シングルユーザーインストールを行います。
PC を一人で使っている
PC 1台を何人かで共有していて、ログイン名を共通にしている
ほとんどのユーザーは、シングルユーザーインストールでいいでしょう。よくわからない場合は、こちらを選んでおきましょう。説明によっては、スタンドアローンインストールとなっている場合があります。
次の場合には、マルチユーザーインストールを行います。
PC 1台を何人かで共有していて、各ユーザーがユーザ名を持っている
複数のパソコンをLANで結び、そのうち1台をファイルサーバーにしている
こちらは、ネットワークインストールと呼ばれる場合もあります。
マルチユーザーインストールは、「共有インストール」と「個別インストール」という2つのステップに分かれています。
なおapt-getを含むdebパッケージや、rpmでインストールした場合は、自動的にマルチユーザーインストールになります。
まずはシングルユーザーインストールの手順を説明します。
OpenOffice.orgを解凍してできたディレクトリにあるsetupをダブルクリックするか、コマンドラインから呼び出し、起動させます。
回答したディレクトリに移動し、
hoge@localhost:~/install$ ./setup
setupが起動すると、インストール作業に必要なファイルの解凍が始まります。

解凍が終わると、セットアッププログラムが表示されます。

インストールのスタートです。
[次へ]をクリックします。
以前のバージョンがインストールされている場合、そのディレクトリに上書きするか、新しいディレクトリにインストールするか尋ねられますが、新しいディレクトリにインストールすることをお薦めします。

OpenOffice.orgの「重要な情報」が表示されます。ひととおり読んだ後、[次へ]をクリックします。

ソフトウェア許可協定が表示されます。
OpenOffice.org 1.1では、ライセンスを全て読んで、(一番下までスクロールさせて)[協定条件に同意します]にチェックを入れないと[次へ]がクリックできなくなりました。

ユーザーデータの入力です。
入力しなくてもインストールはできますが、 [バージョン管理]機能を使うことを考えると、名前くらいは入力しておいた方がいいでしょう。
入力してから[次へ]をクリックしてください。

インストールの種類を選択します。
ここでは、デフォルトの標準インストールを行います。そのまま[次へ]をクリックしてください。

インストールディレクトリの設定です。
OpenOffice.orgをインストールするディレクトリを指定します。
このままでいいでしょう。
[次へ]をクリックしてください。
ディレクトリがない場合は、作成を確認するダイアログが出てきます。

インストールの設定作業は、これで終わりと表示されます。
[インストールする]ボタンをクリックします。
でも、作業はこれで終わりではありません。

ここでは、Java VMの設定をします。
すでにJava VMがインストールされているならそのまま[OK]ボタンを押しましょう。
もしインストールされていなければ、[OpenOffice.org1.1.1 でJavaは使用しない]にチェックを入れます。
複数インストールされていれば、使用するJava Runtime環境を選択します。
いよいよインストールが始まります。しばしお待ちください。
数十秒ないし数分でインストールが完了します。

シングルユーザーインストールはこれで終了です。

ここでは、マルチユーザーインストールの手順を説明します。
すでに説明したように、1台の PCで複数のユーザーが使い分ける場合には、こちらのインストール方法にします。
この作業は、共通インストールと個別インストールの2つに分かれています。
マルチユーザーインストールは、一度だけ行う共通インストール(別名サーバーインストール)と、各ユーザーアカウント毎に行う個別インストール(別名ワークステーションインストール)に分かれます。
まずは共通インストールから行いましょう。
共通インストールの場合、インストール前に少々工夫が必要です。シングルユーザーインストールではSetupを起動するだけでよかったのですが、共通インストールでは管理者権限でsetupにオプションをつけて起動する必要があります。
ユーザー名などは、適時置き換えてお読みください。
まずは解凍したディレクトリに移動して、
hoge@localhost:~$/install$ sudo ./setup -net
と入力します。
sudoが使えない場合は、事前に
hoge@localhost:~$ su -
で、rootのパスワードを打ち込んでから
hoge@localhost:~$/install$ ./setup -net
とする方法もあります。
Solaris版では、 DISPLAY 環境変数と Xのアクセス権限を正しく設定してください。
rootでログインしてセットアップする方法もありますが、ここではお薦めしません。
なお、管理者権限がない状態で共通インストールを始めると、エラーメッセージが出ます。

では、セットアップウィザードでインストールを始めましょう。
[次へ]をクリックします。
以前のバージョンがインストールされている場合、そのディレクトリに上書きするか、新しいディレクトリにインストールするか尋ねられますが、新しいディレクトリにインストールすることをおすすめします。

OpenOffice.orgの「重要な情報」が表示されます。
[次へ]をクリックします。

ライセンスを全て読んで(一番下までスクロールさせて)[協定条件に同意します]にチェックを入れます。

ここでは、デフォルトの標準インストールを行います。
そのまま[次へ]をクリックしてください。

OpenOffice.orgをインストールするディレクトリを指定します。
デフォルトではちょっと変わったディレクトリにインストールすることになるので、必要に応じて変更してください。
ディレクトリを指定したら、[次へ]をクリックしてください。
ディレクトリがない場合は、ここで確認のメッセージが出ます。

インストールの設定が完了したと表示されました。
[インストールする]ボタンをクリックします。

Java VMの選択画面になります。
すでにJavaがインストールされているなら、そのまま[OK]ボタンを押しましょう。
もしインストールされていなければ、[OpenOffice.org1.1.1 でJavaは使用しない]にチェックを入れます。
複数インストールされていれば、使用するJava Runtime環境を選択します。
[OK]ボタンをクリックすると、実際にインストール作業が行われます。しばしお待ちください。

これで共通インストールは完了です。
引き続き個別インストールに移ってください。

マルチユーザーインストールでは、共有インストールに続いて、個別インストールが必要です。この操作は、各ユーザーが個別に行います。
まず、個別インストールを行いたいアカウントでログインします。
続いて、共有インストールでOpenOffice.org をインストールしたディレクトリに移動します。
hoge@localhost:~$ cd /opt/OpenOffice.org1.1.1/
適時インストールしたディレクトリに読み替えてください。
hoge@localhost:~/opt/OpenOffice.org1.1.0$ ./setup
オプションは特に必要ありません。

やはり、このダイアログが出ます。
[次へ]をクリックします。

OpenOffice.orgの「重要な情報」が表示されます。
[次へ]をクリックします。

「ソフトウェア許可協定」です。一番下までスクロールして、[協定条件に同意します]にチェックをつけます。

ユーザーデータの入力です。
名前くらいは入力して、次へ行きましょう。

ここでは、[ワークステーションインストール]を選択します。

インストールするディレクトリを指定します。
デフォルトのままでいいでしょう。
[次へ]ボタンをクリックします。
ディレクトリがない場合、ディレクトリを作成するかどうかの確認ダイアログが出ます。

[インストールする]ボタンをクリックします。

インストールが始まりますが、すぐに終わります。
これで完了です。
他のユーザーがOpenOffice.orgを使う場合、そのユーザーのアカウントでログインして、同じように個別インストールを行います。
Debian GNU/Linux 3.0r1 (Woody)をお使いの方は、/etc/apt/sources.listに
deb http://ftp.freenet.de/pub/ftp.vpn-junkies.de/openoffice/ woody-test main contrib
Sargeをお使いの方は、
deb http://ftp.freenet.de/pub/ftp.vpn-junkies.de/openoffice/ sarge main contrib
Sidをお使いの方は、
deb http://ftp.freenet.de/pub/ftp.vpn-junkies.de/openoffice/ unstable main contrib
を追加してください。その後
hoge@localhost:~$ apt-get update
を実行してアップデートしておいてください。もちろん、管理者権限が必要です。
インストールは
hoge@localhost:~$ apt-get install openoffice.org
で行います。
日本語メニューはインストールされないので、一緒にopenoffice.org1.1-l10n-jaも指定するといいでしょう。
一度本当にインストールするかどうか質問されますが、<y>キーかEnterキーを入力することで続行します。
あとは待つだけです。ファイルサイズが大きいのでダウンロードに少々時間がかかる可能性があります。

OpenOffice.orgをアンインストールするには、インストールしたディレクトリにあるsetupを起動します。
hoge@localhost:~/openoffice.org1.1.1$ ./setup

インストールプログラムが呼び出されますので、[削除]を選択します。

ディレクトリごと削除するかどうか決めてください。
[すべてのファイルを削除]で問題ないでしょう。
アンインストールの方法は、シングルユーザーインストールでも、個別インストールでも同じです。
共有インストールの場合は、"-net"のオプション付きでsetupを起動してください。
管理者権限で、
hoge@localhost:~$ apt-get remove openoffice.org
を実行するだけです。

さあ、準備はできました。実際にOpenOffice.orgを使ってみましょう。
ここでは、基本的な操作を解説します。
OpenOffice.orgは、とても機能が多いソフトですから、全機能を紹介できません。
そこで、簡単で応用範囲の広い使い方を紹介します。
Writerはワードプロセッサで、もちろん文書を作成するためのものですが、細かなレイアウトを行いたい場合は、Drawの方が便利で融通が利きます。図形描画でレイアウトというのも変わっているように取られかねませんが、実は商業出版の世界ではごく普通に行われていることです。今回はワードプロセッサのほうが便利に作成できる例を使用していますが、Drawでもやろうと思えばできます。
今回作成するのは、OpenOffice.org 1.1を宣伝するチラシです。
まずはWriterを開きます。

タイトルバーの下の[ファイル(F)]から始まるところをメニューバー、その下をファンクションバー、更に下をオブジェクトバー、左端を標準ツールバーと呼びます。
スタイリストも起動させておきます。起動していない場合、F11ないし[書式]-[スタイリスト]で起動できます。ファンクションバーの右から3番目をクリックすることによっても起動できます。
初期設定は、スタイリストの[段落スタイル]と[ページスタイル]の2つで行います。まずは[段落スタイル]の[標準]にポインタを合わせ、右クリックし、変更をクリックします。

[インデントと間隔]タブを開き、[行間]を[1.5行]にします。チラシなので、適度な行間があった方が読みやすいです。

[フォント]タブを開き、ここでは[モトヤシーダ1]に、フォントを11ポイントにしておきます。
次はページスタイルを開きます。スタイリストの[ページスタイル]からも呼び出せますし、[書式]-[ページ]からも呼び出せます。

[ページ]タブを開き、余白を1.00センチにします。初期設定の2.00センチでは必要な広さが取れないからです。お使いのプリンタによっては下1.00センチという設定ができないかも知れませんが、その場合は上を削って、上下合わせて2.00センチぐらいになるように設定してください。
次のように入力します。
『OpenOffice.org 1.1のご紹介
OpenOffice.org は、OpenOffice.orgという非営利団体が開発するオフィス・スイートです。ワードプロセッサ・スプレッドシート・プレゼンテーション・ドロー・数式・HTMLエディタが統合されています。オープンソースという手法で開発され、誰でも自由かつ無料で利用できます。
現在主流のMicrosoft Office との互換性もあり、ファイルフォーマットはもちろん、見た目と操作性も極力違和感のないようになっています。

マルチプラットフォーム対応なので、Microsoft Windowsはもちろん、LinuxもSolaris(SPARC/Intel)も、他のOSでも全く同じ操作性やファイルが利用できるのも大きな特徴です。』
OpenOffice.orgの装飾方法は、直接登録形式と間接登録形式の2種類があります。直接登録形式は、スタイリストを使用しない方法で、間接登録形式は、スタイリストを使用する方法と理解すると簡単です。ここでは、直接登録形式を使うことにします。
まずは装飾したい部分をマウスでドラッグし、反転させます。

オブジェクトバーを使用し、フォントをプルダウンメニューから20に、アンダーライン、センタリングの設定を行います。

使用された装飾のアイコンの色が変わっているのがおわかりいただけると思います。これが適用されたことを示しています。
次の段落に移ります。まずはタイトル(各アプリケーションの紹介)を打ち込み、フォントを14ポイントにします。
[挿入]-[図]-[ファイルから]で図を読み込むダイアログを呼び出し、ここではwriter.pngを読み込みます。

真ん中に配置されました。
今度は、これを左に寄せ、文章の回り込み設定を行い、左右に余白を作ります。

画像を右クリックし、[配置]-[左]を選択します。

同じく、右クリックし、[折り返し]-[左右動的折り返し]を選択します。これで文字が横に回り込むようになります。
次は画像をダブルクリック、左右の余白を設定します。
[余白]の[左]と[右]をそれぞれ0.20センチにします。すなわち2ミリですね。

このようになっていれば成功です。
今度はcalc.pngを右寄せをします。手法は全く同じです。
最後にimpress.pngを左寄せで配置します。
文章を流し込み、次のようになれば成功です。

まずはタイトル(リリースまでの道のり)を打ち込み、改行してからオブジェクトバーの箇条書きアイコンをクリックします。
左から2番目の、黒点二つのアイコンです。

すると、左側に黒点が現れるので、「日本語の扱いに不安がなくなりました。禁則処理もきちんと機能します。」という文章を打ち込み、改行を入れます。すると、次の行にも黒点がつきます。
「PDFやFlashの書き出しなど、より多くのファイルフォーマットに対応しました。」と打ち込み、更に改行を入れ、黒点を出し、「Microsoft Officeファイルとの互換性が向上しています。」と打ち込みます。


ここではこれで完成ですが、[書式]-[箇条書きと番号付け]から黒点をもっと大きくしたりなど、いくつかのパターンに変更することができます。
前のキャプチャ画面にはもうありましたが、まずはタイトル(リリースまでの道のり)を打ち込みます。
Writerでは、簡単な表とCalcのセルを埋め込んだ複雑かつ細かいレイアウトや計算ができる表の2つを埋め込むことができますが、ここでは簡単な表を埋め込むことにします。

標準ツールバーの一番上の表アイコンをクリックし、ダイアログを出します。ここでは、3x5行の表を作りますので、上図のようになったらOKをクリックします。見出しは必要ないので、チェックを外します。

このように挿入されているはずです。
そして、表を埋めていきます。

文字が読めるよう、大きなままにしておきます。
見やすくするために、文字をセンタリングしましょう。
スタイリストを呼び出し、[表の内容]を右クリックし、[変更]をクリックします。
[配置]タブを開き、[中央揃え]にし、[OK]をクリックします。

このようになれば成功です。

しかし、右の列が少々窮屈で改行してしまっているので、左と真ん中の列を狭め、右の列を広くします。

向かって左側、左と真ん中の列の間にある縦線にポインタを合わせると、マウスのカーソルが変わります。そこで、少し左にずらしてやります。図には出てこないので少々わかりにくいですが、上の三角印が目安になりますので、注意してみてください。(三角印を動かすわけではありません)
もう一つの縦線にも、同じことを行います。
このように、改行がなくなれば完成です。

次に完成した図を掲載します。


Calcは、現在一般的に使われている表計算(スプレッドシート)の機能を網羅しています。
ツールバーは、一番上がメニューバー、2段目がファンクションバー、3段目がオブジェクトバー、4段目が数式バー、左端が標準ツールバーです。
また、ここではOpenOffice.orgの月間ダウンロード数をサンプルにしますが、数字は全て架空のものです。
セルの移動
表計算には、さまざまな数字を扱うのに便利な機能が搭載されています。元になるデータを打ち込みながら、1つ1つ見ていきましょう。
起動した状態では、黒い太線で囲まれているアクティブなセルがA1にあります。まずここに、「日付」と打ってみましょう。

IM(Canna,Wnn,ATOK Xなど)で入力し、かな漢字変換直後はアクティブなセルがA1のままですが、ここからもう一度Enterキーを押したらアクティブなセルは下へ移動しますし、Tabを押したら右に移動します。ついでに、Shiftを押しながらEnterキーを押すと左に移動し、Shiftを押しながらTabキーを押すと上に移動します。なお、Enterで下に移動するという動作は、設定で変更することができます。詳細はStep4をご覧ください。もちろん、矢印キーで動かすこともできます。
では、「日付」の横に「英語版」「日本語版」「その他」「合計」と打ち込んでいきましょう。

次は、B1に「3月1日」という日付を入力します。もちろん、普通に文字として日付を入力することはできますが、計算することはできません。そこで、計算できるようにするのですが、「3月1日」の場合は「3/1」と打ち込むと日付として認識されます。

この状態でEnterキーを押すと、

このようになります。西暦が省略された場合は今年として認識されるようで、数式バーには「2003年3月1日」と表示されています。他の都市にしたい場合は、「2002/3/1」とすればいいだけです。
ひとつポイントですが、文字は左揃えで、数字は右揃えで表示されています。もし日付を文字として入力した場合は左揃えで表示されるので、区別することができます。

あくまでこれはサンプルです。このようにしないでください。
オートフィルは、連続したデータを自動で作成してくれる機能です。例えば、「3月1日」の下に「3月2日」「3月3日」…と、31日分打ち込むのは非常に骨の折れる作業ですが、オートフィルを使うと「3/1」を日付として自動的に認識し、マウスのドラッグだけで「3月2日」「3月3日」…と必要なだけ作成してくれます。
使い方は非常に簡単で、アクティブなセルを「3月1日」のところに移動し、右下の黒い四角をドラッグして(マウスのポインタが変わるので、わかると思います)、必要なところまでドロップすればいいのです。
オートフィルが始まったことがわかります。右下のヒントが3月31になるまで下にドラッグしてください。

こうなれば成功です。


今はあくまで説明に必要なサンプルを作成しているだけで、1つ1つの数値に意味はありません。適当に打ち込んでください。
合計を求める方法はいくつかあります。足し算、関数、オートSum機能の3つで、当然ながらどれでも同じ結果が出ます。

上図は足し算の例ですが、あまりおすすめしません。自動で行う機能があるので、それを使いましょう。
また、Sumという関数があり、数式入力ボックスに「=sum(b2:d2)」と打ち込む方法もあります。Sumは、足すことを意味する関数です。
行頭の「=」が数式であることを示し、「b2:d2」はB2からD2までという意味で、もちろんC2を含んでいます。ここでは小文字を使用していますが、大文字と小文字は全く同じものと認識されます。四則演算記号は、足すは「+」、引くは「-」、かけるは「*」、割るは「/」が使われます。
余談が少々長くなりましたが、知っておいて損はない基本的なことです。
さて、いよいよ本題ですが、オートSum機能は、まず合計を入力したいセルをアクティブにします。
そして、数式バーにあるΣに似たアイコンをクリックします。

すると、左一列が選択された状態になります。しかし、日付まで入ってしまうと計算結果がおかしくなるので、除外します。

除外方法を2回に分けて行います。まずは、右下の青い四角形をドラッグして、セルの選択を3つにします。

その後、ポインタをちょっと左にずらし、手のアイコンになったところで右にずらし、B2からD2までを選択する状態にします。

Enterキーで確定してやれば終了です。

1つ終われば、残りはオートフィルを使用します、これで全部自動で計算してくれます。
同じく、日付のあとにも合計欄を作り、計算してみましょう。
全てうまくいけば、以下のようになります。

縦の合計と横の合計が一致するように調べてみてください。今回は横の合計で全部の合計を出しましたが、縦の合計(E2:E32)を選択してやると、画面右下に合計が出ます。

一致していますね。
Calcは、さまざまな数をさまざまな角度から計算するために、たくさんの関数が用意されています。前に挙げたSumを含め、全部で300を越えています。単純な数なら、Microsoft Excelよりも多いです。たくさんある関数を1つ1つ覚えたり、いちいち本やヘルプで調べながら使うのでは非常に効率が悪いので、[関数オートパイロット]という機能が提供されています。ここでは、言語ごとの平均を求めてみましょう。
A33(合計)の下に「平均」と入力し、1つ右にずらして、B34をアクティブなセルにしておきます。
その後、 数式バーにある[関数オートパイロット]アイコンをクリックします。

次のようなダイアログが出てきます。

図のとおり平均を求める関数であるAVERAGEを選択し、[次へ]をクリックします。


どこの平均を求めるか指定する必要があります。ここではB2:B32ですので、[数値1]の空欄に直接打ってもいいですが、ここでは[縮小]アイコンをクリックし、細長いダイアログが出たところで、マウスでB2からB32まで選択します。

このあと、ダイアログの右端にある[拡大]アイコンをクリックし、戻ったあと、[OK]をクリックします。
これで終了です。やはり、オートフィルを行い、全ての平均を出します。

ご覧のとおり、平均は小数点2位まで表示されていますが、必要ない場合は、オブジェクトバーの[数の書式:小数位の削除]をクリックし、第1位までにします。

表を装飾する方法は、大きく分けて自動で行う方法と、手動で行う方法の2種類があります。手動で行う方法は更に2種類あるのですが、ここでは自動で行う方法にします。
まず、一番下の[平均]を除いた部分(A1:E33)を選択し、標準ツールバーの[オートフォーマット]アイコンをクリックします。

すると、次のようなダイアログが出てきます。

日付を含む場合は、[数の書式]のチェックを外しておきましょう。インストールされていないフォントが使われることがあるので、[フォントの種類]のチェックを外しておくのもお薦めです。
[幅と高さの調整]も、ここではチェックを外しました。
[OK]をクリックすると、次のようになっているはずです。

[平均]だけ色がそのままなのはいささか寂しいので、右クリックから[セルの書式]を呼び出し、[背景]で任意の色に変更してみてください。
最後にグラフを作成します。[オートフォーマットグラフ]機能を使うのですが、まずはグラフにする部分A1:D32を選択しておきます。そのあと、標準ツールバーの上から3番目、円グラフのアイコンをクリックします。するとポインタの形が変わるので、右側の空いているスペースをクリックします。

[最初の列を項目名に引用]にチェックを入れ、[次へ]をクリックします。

今回は[縦棒]がもっともふさわしいと思われるので、これにしておきます。[次へ]をクリックします。

[積み上げ]にしておくと、一日の総数がわかって便利でしょう。[次へ]をクリックします。

グラフのタイトルを入れて、[完了]です。

これでグラフはできあがりなのですが、下の文字が見づらいので、設定を変更します。グラフをダブルクリックして、編集モードにします。そのあと、右クリック-[軸]-[X軸]とたどり、クリックします。

[ラベル]タブを開き、[文字方向]を縦書きABCDにするのがポイントです。
フォントの変更も行い、最終的には以下のようになりました。

Writerのところにも書きましたが、自由なレイアウトを行う場合はDrawの方が便利です。ここでは、簡単なデザインのコツを書いていきたいと思います。本当にやっていることはシンプルですが、用途に応じて応用が利きますので、覚えておいて損はありません。

ここでは、はがきの裏面を作ることにします。しかし、OpenOffice.orgにははがきサイズがないので、ユーザー設定で寸法を指定する必要があります。

[書式]-[ページ]から、[ページ設定]を呼び出します。
幅を10.00センチに、高さを14.80センチにします。これがはがきのサイズです。余白は、プリンタの設定から自動的に取得しますので、特にいじる必要はありません
はがきサイズだと、標準ではフォントが大きすぎるので、小さくします。スタイリストの[標準]を右クリックして、[変更]をクリックします。

[サイズ]を[10]くらいにしておけばいいでしょう。
Drawでは、簡単にグラデーションを作成することができます。グラデーションは綺麗で人の目を引くので、使わない手はありません。
まずは、全体を覆う枠を作ります。標準ツールバーの上から4番目にある四角形のアイコンをクリックし、描画モードに入ります。アイコンが変わるので、枠いっぱいに四角形を作ります。始点はきっちり合わせる必要がありますが、終点はマウスを端近くに持っていくと、自動的に端にフィットするので、わりと簡単に枠いっぱいの四角形ができると思います。いろいろやって、慣れるのもいいでしょう。
デフォルトの設定では、四角の色は青くなっています。

うまくいけば、次のようにぴったり収まります。
次は、設定を変更してグラデーションを作成します。先ほど作成した青い四角を選択して、右クリック-[表面]から、[グラデーション]タブを開きます。

[種類]を[軸状]に、[始め]を[白]に、[終り]を[青8]にして、OKをクリックします。すると、

というダイアログが出ますので、[追加]をクリックし、適当に名前を付けましょう。これで、グラデーションの作成ができたことと思います。
次は、見出しを「OpenOffice.org 1.1 のご案内」とし、変形させてみましょう。標準ツールバーの上から3番目にある「T」のアイコンをクリックし、適当な大きさで枠を作ってください。そして、「OpenOffice.org 1.1のご案内」と打ち込みます。

これではフォントが小さいので、大きくします。その方法もいくつかありますが、ここでは、上図の状態で右クリックし、[文字]をクリックします。

16くらいにしておくといいでしょう。

フォントの青を、[明るい青]にしておきます。
これで[OK]をクリックすると、ひょっとしたら文が改行しているかも知れませんが、一行に収まるように枠を調整しておいてください。

いよいよフォントワークに入ります。同じく右クリック-[フォントワーク]を選び、クリックします。

ポピュラーなアーチ型にして、文字に影を付けます。結果はリアルタイムに反映されます。少々カーブがキツすぎるので、高さを狭めます。
このくらいでいいでしょう。右クリック-[配置]-[(上の)中央揃え]で、中央に揃えると更にいいです。

[挿入]-[図]でダイアログを呼び出します。

ここでは、背景が透明なpng画像(seagull.png)を使用しています。やはり、[中央揃え]しておくといいでしょう。
そして、次のとおりタイトルと説明を書きます。
『OpenOffice.org 1.1 for Windows 日本語版』
『いよいよ OpenOffice.org 初のメジャーバージョンアップ版である 1.1 がリリースされました。全てにおいて前バージョンを凌ぐ出来ですので是非一度お試しください。』
次は、簡単に説明を書いたあとWindows版に必要なスペックを書きます。まずは表題を同じように書いて、その下に表を埋め込みます。Writerのような作表機能はないようで、Calcを埋め込むことになります。

メニューの[挿入]-[表計算]で表を出し、実際に打ち込んでいきます。
書式設定は、Calcと同じくスタイリストの[標準]を右クリックして行います。

フォントを日本語のものにし、サイズは10くらいにしておけばいいと思います。

通常ならセルの大きさを文の長さにあわせるのですが、ここでは合わせる必要はないです。
といいますのも、表示している部分が実際に反映されるので、このままで問題ないです。
こうなったでしょうか。

あとは、Linux版の紹介を書くだけです。基本的にWindowsの部分と同じようにやってみてください。

これで完成です。ひととおりのことはやったと思うので、是非いろいろ応用してみてください。
Impressはプレゼンテーションを作成するためのものですが、今までプレゼンテーションをあまりお使いにならなかった方もいらっしゃるかと思います。Impressは、基本的にはDrawと同じように扱えるので、取っつきやすいでしょう。ただ、この手のアプリケーションには必須といえるテンプレートがほとんどないので、まずは背景を設定することから始めます。
と、その前に作業モードの説明から。Impressはいくつかの作業モードを持っています。いずれも、作成したものを効率的・効果的に活用するために便利なものばかりなので、これらを使ってただ説明を行うだけではなく、資料の配付や概要の説明などに応用するとより効果的なプレゼンテーションになるでしょう。

これが図形描画モードです。通常の編集は、このモードで行うと便利でしょう。

これがアウトラインモードです。要約を見るのに便利です。

スライドモードです。多くのスライドを一度に表示するので、間違いや表記揺れのチェックに便利でしょう。

ノートモードです。自分用に内容の詳細を書いておくと便利ですね。

ハンドアウトモードです。これを印刷して、配布するといいでしょう。
あとは、実際にプレゼンテーションを行うスライドショーの実行モードがあります。
ちなみに、モードの変更は[表示]-[作業モード]と、右スクロールバーの上のアイコンのクリックにより行えます。
また、図形描画モード、ノートモード、ハンドアウトモードには更にページモード、マスターモード、レイヤーモードがあり、画面左下のアイコンから設定できます。

では、いよいよ作成に入ります。Impressを起動すると、

このようなダイアログが出ます。テンプレートを使う場合は便利なのですが、ここでは使わないので、[白紙のプレゼンテーション]にチェックが入っていることを確認して、[完了]をクリックします。

次はこのようなダイアログが出てくるはずです。もし出てこなければ、[書式]-[ページレイアウトの変更]から呼びだしてください。
ここでは、[タイトル、テキスト]を選択し、[OK]をクリックします。すると、大きなフォントで[クリックしてタイトルの挿入][クリックしてアウトラインの挿入]という欄ができていると思います。
確認したら、マスターモードに移行します。

背景の貼り付けは、[挿入]-[図]から行えます。ここでは、blueline.pngを読み込みました。

背景と枠が被っているので調整します。スタイリストのプレゼンテーションオブジェクトスタイルにある[タイトル]を右クリックし、[変更]をクリックします。

フォントのサイズは26ポイントくらいでいいでしょう。

続いてアウトライン1の編集です。フォントのサイズは、タイトルよりも小さくするべきでしょう。それに伴い、アウトライン2以下も調整します。
枠の大きさや位置も調整し、背景に合わせます。

このくらいになればいいでしょう。
ページモードに戻ります。すると、枠やフォントが調整されているのがわかるかと思います。
とりあえず、表紙にアウトラインは必要ないので、枠を削除します。選択してDeleteキーを押してください。
タイトルになる図も挿入しましょう。ここでは、ooo-osos-gradient-trans2.pngです。
[クリックしてタイトルの挿入]を下にずらし、[OpenOffice.org 1.1 のご説明]と打ち込みます。
お好みに応じて、自分の名前を入れるのもいいでしょう。センタリングも必要だと思います。
全てDrawと同じ方法でできます。

これで完成です。
2ページ目は目次にします。新しいページの作成方法はいくつかありますが、画面左下のタブ([ページ1])の横の空欄をクリックするのが簡単です。タイトルを「目次」にし、目次を書き込んでいきます。枠が大きすぎますので、調整します。お好みに合わせてセンタリングします。

次からはアウトラインの項目がタイトルになるわけですが、これを展開してタイトルにする便利な機能があるので、それを利用します。
プレゼンテーションバーを使いますが、もし表示されていない場合は[表示]-[ツールバー]-[プレゼンテーション]から呼び出します。あるいは、オブジェクトバーの右端のアイコンをクリックします。

呼び出したら、一番下の[ページの展開]をクリックします。

このようなダイアログが出るので、[いいえ]をクリックします。すると、目次のアウトラインがタイトルになったページが一度に作成できます。

今までやってきたとおりにやってみてください。
目を引くプレゼンテーションにするために、くどくならない程度に効果を付けるといいでしょう。ここでは、表紙のタイトルに上から落ちてくる効果を付けてみます。
まずはタイトル(OpenOffice.org 1.1 のご説明)を選択して、[スライドショー]-[効果]とたどります。

お好きな効果を選択し、[アニメーション効果]の右上にある緑のチェックをクリックすることにより適用されます。とにかくたくさんの効果があるので、いろいろテストしてみてください。
スライドショーは[スライドショー]-[スライドショーの実行]と辿るか、F9をクリックするか、画面右上の[スライドショーの実行]アイコンをクリックすることにより開始しますが、その前に設定を行いましょう。
[スライドショー]-[スライドショーの設定]から呼び出して、[手動で画面切り替え]にチェックを入れてください。あと、ポインタの表示/非常時や、ポインタをペンにするオプションなど、お好みに応じてお使いください。ちなみに、ポインタのペンは1つだけで、色や太さを変えることはできません。
デフォルトでは図形描画モードで印刷されるのですが、アウトライン・スライド・ノート・ハンドアウトの各モードで印刷したいということも多々あるかと思います。
そのような場合、[ファイル]-[印刷]-[オプション]を開き、設定を行うことが出来ます。

なお、ハンドアウトモードで、1ページに何枚のスライドを印刷するのか決める設定は、[書式]-[ページレイアウトの変更]から行います。